★ひとファイル★

馴染んだ、親しんだ、愛した、嫌った、わたしが出会ったひと達のお話

いちばん近くて遠いひと27

今日も彼は昼の仕事のあと、

夜のバイトに出かけた様子。

 

今日は彼がバイトに出た後に帰宅した。

彼が、たくさん作ったシチューを、ひとりで温めて食べる背中を眺めるのが嫌だったから、

おそくなります、のラインを入れて、近くのスーパーで時間を潰したのだ。

 

なにをやってんだろうか、わたしたちは。

 

同じ場所に住みながら、会話らしい会話もせず

各々で食事をとり、仕事に出かけ、

眠る、を繰り返している。

 

お財布を分け、居住費と光熱費を出し合う。

これはもう、シェアハウスだ。

 

彼だけが1日中働くことを、申し訳なく思う気持ちもあるのだが、

同時に

けど、お財布を分けた今、彼の収入は彼のものであって、それをわたしの為にに遣わせなければ

なんら悪く思う必要はない、とも考える。

 

シェアハウスの住人に貧富の差があるだけの話だし、彼よりわたしが貧しいとしたら

それはわたしの所為なのだから仕方がない。

わたしよりも貯蓄があることで

こころにゆとりを持ち、欲しいものを迷うことなく手に入れられて

有事に自分で対応できる。

素晴らしいし、わたしもそこを目指したいと考えている。

 

彼氏彼女ではなく、シェアハウスの住人ならば

出来るだけ相手の邪魔にならないよう過ごし、

時には気遣いをして、相手にあらぬ誤解を与えぬよう、常穏やかな態度で接していけばいい。

 

甘えたり、愚痴をこぼしたり、八つ当たりをしたりしてはいけない。

 

なんといっても他人なのだから。

 

さしあたって、わたしは自分の問題を解決してゆかねばならない。

余命短いであろう車が壊れたらどうするか。

携帯を自分名義のものに変えねばならない。

彼に委ねてきた税金関係の支払いもある。

営業の仕事も、この先ノルマを果たし続けられれば良いけど、そうでなくなったら

次の収入をどこで得るのか。

 

お金はいくらあってもおいつかない。

なら、遣うな。

なら、倍の 時間働け。

 

いまは

けどいまは

 

ほっといてよ

にどと頼らないから

 

そういう言葉しかでてこない