★ひとファイル★

馴染んだ、親しんだ、愛した、嫌った、わたしが出会ったひと達のお話

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

閑話休題 日常

こんなものを作ってみた。 自分の携帯についているcharmを見本に 見様見真似のハンドメイド。 美大出身の元夫がよく言っていたものだ。 「模倣がホンモノをこえたら、もうそれは模倣ではない」 こえなくても、見本をベースにアレンジしてゆく行程が楽しい。 …

いちばん近くて遠いひと25

眠れない。 夕寝が効きすぎたか。 ついさっき、ファンヒーターの灯油が切れた。 今日はあたたかいと感じたわたしがオフにしておいたものを 彼が寝入り端にオンにしたとたんに 給油ブザーが鳴り響いた。 あー。。タイミング悪。 まるで給油しなきゃならないと…

いちばん近くて遠いひと24

職場ですこし嫌なことがあり かといって、帰宅をいそぐわけでもなく。 愚痴をこぼしたところで エンパシー欠陥同士では共鳴できっこないし なにより職場の愚痴は職場でこぼして、自宅に持ち帰るべからず、は学習済み。 夜のバイト先になるかもしれないお店で…

いちばん近くて遠いひと23

仕事柄、定時上がりの彼の方が、わたしより1時間ほど早く帰宅する。 帰宅すると彼は洗濯物を取り込み、いまの季節はファンヒーターの前に畳んで置いておく。 それから部屋着に着替えて、夕飯の仕込みをして、アラームをセットして仮眠に入る。 わたしが帰宅…

いちばん近くて遠いひと22

ゆうべ沈黙のなか 彼は変わらずゲームを、わたしは読書を。 基本、彼は昼夜問わず部屋の灯りを最小限にしたい人なのだが 同室で読書をするわたしに気を遣って、か、 本が読めるくらいの明るさで過ごしていた。 夜更け、彼がシャワーに向かった。 シャワーか…

いちばん近くて遠いひと21

わたしは基本、テレビを見ない。 彼がつけた番組をなんとなしに見入ることはあっても自分でつけることは滅多にない。 だから自分がつけた時、それは真剣に番組を見たい時なのだ。 が 彼はテレビをコミュニティのアイテムのひとつ、と捉えているフシがある。 …

いちばん近くて遠いひと20

彼のことを記し始めて20記事目だ。 それでもまだ書き切れないのだから 出会って10余年、共に暮らして3年、 彼を幼い頃から知る叔母や、縁の切れた実母やらを差し置いて、彼に関わった密度でいうなら、 わたしは「彼研究人第一人者」の称号に値するだろ…

いちばん近くて遠いひと19

用事がひとつあり タバコが切れたタイミングで出かけた。 わたしがまだその気になれないため、いっしょにと誘うことはせず、ついでに買ってくるものはないかと問いかける。 無表情ながら平常だよ、をアピールするような声色で ビール以外はとくにないかな、…

いちばん近くて遠いひと18

くしゃみが出るときに へっくしょっ、のあと、遅ればせながら 唾液が飛び散らないよう口をすぼめると ついでに、くしょっ、を重ねてしまう。 これは単なる癖なのだが これをやると、隣で彼が不機嫌になる。 おかしいでしょ、と言うのだ。 へっくしょ、で終わ…

いちばん近くて遠いひと17

ゆうべ 会話もないままに、うつらうつらしていたら いつのまにか眠っていた。 毛布にくるまり丸くなっているところへ 布団がかけられた気配で少しだけ目が覚めた。 彼がかけてくれたのか。そういうことするんだ、このひと。 意外におもいながらふたたび眠り…

いちばん近くて遠いひと16

とても静かだ。 金曜の長すぎる業務を終えて帰宅。 今回の2人に起きた問題が勃発する前は 金曜にふたりで夕飯の買い出しに行き 土曜も日曜も買い出しに行って 日曜の買い出しで次の金曜までの食材の買いこんでいた。 わたしはかつては普通の主婦だったので …

いちばん近くて遠いひと15

昼間の仕事のミスを処理しながら すこし沈む気持ちを振り払うように 事務的な問い合わせを受けて営業先へとむかった。 口頭で事務手続きを説明して挨拶を交わし 踵を返したところで、先方から嬉しい言葉が。 かねてから提案してきたプランが 成約するかもし…

いちばん近くて遠いひと14

昨日今日と 自分の仕事の合間をぬって 2時間ずつ彼の職場に顔を出した。 またいちからやり直して 彼の仕事を覚えてゆくことにしたのだ。 これはこれ、という事で 職場モードのおかげもあり穏やかな時間を過ごす。 が、帰宅してからはわたしの方は他意も何も…

いちばん近くて遠いひと13

学生の頃、姉の本棚から抜いて読んだその本は 海外の著名人の作品だった。 嫌われ者で夫にも愛想をつかされているとあるご婦人が、ひとり旅に出る。 自身に対する周りの評価など彼女は気にしていない。いや、評価点が低いなどとそもそも思っていない。 とこ…

いちばん近くて遠いひと12

たばこを吸い終え 気持ちを固めて車を走らせる。 今頃、家の中はめちゃくちゃになっているかもしれない。 さっきまで整然と棚に収まっていた食器は 割れて床に散乱し、 わたしの部屋のクローゼットの衣類は屋外に投げ出されているかもしれない。 けれどそれ…

いちばん遠くて近いひと11

真夜中。 隣室から長い時間彼が立てる物音。 怖さに耐えかねて ともかくこの場を離れようと決める。 静かにパジャマを脱ぎ いつものデニムとパーカーに着替え お尻のポケットに財布と携帯を差し込む。 タブレットや書類が入った仕事用バッグ、 着替えのスー…

いちばん近くて遠いひと10

半時間ほど前から身を強張らせている。 隣からガチャガチャゴトゴト なにかを手にしては移動させながら 何処かに集める音がする。 いまのわたしには ビールをのんではテーブルに缶を置く、カタッという音すら心臓が高鳴るくらいの打撃になる。 おそらく彼は…

いちばん近くて遠いひと9

帰宅後、 自室にこもるようになって10日になる。 引き扉1枚隔てた隣室はリビングと カウンターキッチンがあり、彼はリビングの ソファで寝ている。 少し前にセミダブルとして使っていたベッドを ふたつに分解してそれぞれのベッドで 眠るようになっており、…

いちばん近くて遠いひと8

2人暮らしの家計がどうなっているのか 詳しいところを知らない。 諍いになるたびに してあげている側としてもらっている側とゆ 話になるので それが負担になるのならば 家計をひとりで切り盛りせず、いったんオープンにして ふたりで収支を把握してはどうだ…

いちばん近くて遠い人 7

今回の4回目の暴力は 頭とは違うところが反応してしまったのか かれこれ10日も経つというのに わたしの意思が彼と交わる方向へと向いて行かない。 これまでは 翌日、翌々日には冷静な話し合いの場をつくり 互いの傷を確認し合い これまで、よりも、これか…

いちばん近くて遠い人 6

彼は親も友も、元の家族とも 繋がりを絶って久しい。 わたしが離婚をして彼の元に駆けつける、という行為は 彼にしてみれば 自分と同じように全てを捨て去り ふたりきり、になってくれるという事だ、という解釈。 一方でわたしは 親きょうだい、友や子供らと…

いちばん近くて遠い人 5

ふたりで暮らすようになってからも 離れていた時と変わらず 彼は突然鬱いでは部屋の灯りを落とし 口をきかないことがしばしばあった。 そうして驚くほどにアルコールを摂取する。 彼はずっと以前に環境変化がもたらした「悪いもの」が内部に浸透して以来 鬱…

いちばん近くて遠い人4

彼の言い分はこうだ。 ふたりで暮らすようになってから ぼくはハナコの意に沿うようにずっとずっとしてきた。 給与が多いほうが負担も増える。 そんなことは別に問題でない。 補い合うことは至極当然なのだから。 ただそれを甘受する側の考え方や態度によっ…

いちばん近くて遠いひと 3

おととい4回目の恐怖の夜を過ごした。 お気づきだとはおもうが 4回もそんなメにあうということは わたしもかなりの馬鹿で懲りない性質なのだ。 初回の時は直後に車に当面の着替えと 仕事道具と薄い寝具とわずかなお金を持って 家から離れた。 夜になる頃 …

いちばん近くて遠いひと 2

彼に言わせると わたしは相手を怒らせる天才なのだそうだ。 むろん、自覚はないし そう言ってくる彼自身が 自分を規格外だと認めているのだから オーディエンスでもしないかぎり それが正解なのか 彼にとって都合の良い解釈なのか判断しづらい。 わたしに言…

いちばん近くて遠いひと 1

はじめて異性に手を上げられたのは今から3年前。 怒りが沸点に達したときに、冷蔵庫を殴って凹ませたヒトや、 怒鳴り声をあげながら壁を蹴るヒトや いろいろいたけど ダイレクトにこちらに掴みかかってこられたにのは初めてで。 過去の話をしたときに、彼が…