★ひとファイル★

馴染んだ、親しんだ、愛した、嫌った、わたしが出会ったひと達のお話

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

いちばん近くて遠いひと64

1日ずつリセットしてゆかないと 闇に気持ちが引き摺り込まれそうになる。 彼とわたしは別人だから わたしの望む反応でないからといって 気に病んだり萎えたりする必要はない。 相手に期待をするからいけないのだ。 彼もわたしも 極論なにを望んできたかとい…

納得

タイトルに惹かれて借りた本を読んだ。 その通りだな、と、にやり笑ってしまった箇所がある。 「悪人はいつもイヒヒと笑い、 正義の味方はいつも怒っている。」 確かにそうだ。 善悪、の、悪を行い、したり顔で笑う怪人。 よくも!許さないぞ!と怒るヒーロ…

いちばん近くて遠いひと63

猫に倣っているような毎日。 眠りたいときに眠り、 目覚ましをかけず目が開いたら起き上り お腹が空いたら食べ 読みたければ本を読み 出かけたくなったら玄関から出て行く。 猫だから 同居人に、 何処へゆくのか、ついでに済ませる用はないか、ちくいち報告…

語る日

3月中旬だったか、 とある会合の勧誘があった。 とある場所の駐車場にて。 後日、会合には参加出来ない旨を伝え 個人的に会の趣旨を聞く、という事であれば、と、約束の日を決めた。 直前になって、先方は3人で来る、という。 話が違うな、と少し不快にな…

避けようがない話

本を読み読み、片手間にスマホでニュースを読む。 過去、こんなことがあっただろうか。 縦に並ぶ記事のタイトルがみなひとつの話題。 凄いことになったな、とあらためて思う。 記事の合間に、ひょっこり現れるダイエット食品の広告や、熱愛報道の場違い感が…

いちばん近くて遠いひと62

おはよう、おやすみ、はもちろん いってらっしゃい、も おかえり、も 言わないまま終わった日曜日。 なんとなく声をかけたくなかったのだ。 どんな挨拶を投げかけても 目を合わせることもせず ちいさく、はぃ、と呟くことがわかっていて 根気強くそれを続け…

夢記録

ネットニュースのなかに コロナ禍の最中悪夢を見るひと増加 という記事があった。 心的ストレスが要因かのように書かれてあったが、そういえばわたしも最近よく夢をみる。 というか、ただしくは、見た夢をよく覚えている、という事だろう。 コロナの影響で在…

いちばん近くて遠いひと61

金曜の夜 彼のバイトのない日。 夕飯はいっしょにとるか、問いかけようか、と思い、すぐにやめようと考える。 金曜は早い時間から飲み始める彼。 つまみ程度しか必要ないからだ。 彼の職場からそれぞれのクルマで帰宅。 彼が立ち寄るであろうスーパーを避け…

いちばん近くて遠いひと60

いっしょに暮らし始めたときに、 彼に対してだけは正直でいなくてはならないと思っていた。 先々の生きている時間を憂い、無気力に人生を渡ってきた彼が、一世一代の覚悟を持って 自分の意思で動き、ふたりになるための準備をしたのだ、と幾度も口にするから…

夢記録

在宅勤務とは名ばかりで 休暇とも言えようこの数日。 変わらず出勤する彼に伴って、朝から家を出るべきか、すこし迷うも 眠気に負けて、普段通りの身支度を半端に終えたまま、無言で彼を見送り、ふたたび眠りについた。 二度寝の夢の舞台は 医療施設と事業廃…

いちばん近くて遠いひと59

在宅勤務となって3日目。 時間的余裕があるため、隙間に図書館へ。 たくさんあるテーブルも、窓際のPC専用デスクも、椅子が撤去され、使用できなくなっている。 あちらこちらに館内使用制限中を表示する張り紙がある。 本の貸し出しのみ、利用可ではあるも…

いちばん近くて遠いひと58

ひさびさにテレビをつけたら 占い師が若い女性に語りかけていた。 「自分自身のことだけを考えていると、病むんです。自分より他者のことを懸命に考えている間は病んだりしない」 そうかもしれないなぁ、と素直に思える。 ひとりきりで自分を掘り下げて 過去…

いつかつくるもの

あしたやろう、は、バカヤロー とはよく言ったもので。 思い立ったことを、すぐさまではなく、 明日からやるぞ!と先送りにするようでは駄目だ。 それでも明日から、ならまだマシで いつか、いつか、と思い描く愚か者が此処にいる。 ぼんやり暇をもてあまし…

いちばん近くて遠いひと57

ゆうべ ご無沙汰しすぎた友人にラインを。 流行病の事。 マスクは足りているかの確認。 ついでの近況報告。 彼との出来事は かいつまんで話しても伝わりにくい。 いっしょに暮らしているけれど 話しもせず、ご飯も別で。 そうなった理由は鬱積したものをぶつ…

日本のまんなかあたりで

エアコンをいれるくらいに肌寒い日だった。 出勤はしたものの、明日以降の在宅勤務にあたっての説明を受けて解散。 これほどにウィルスが蔓延するとは 思ってもみなかったし、短期収束、オリンピック開催には間に合うのだろう、と楽観していたことが嘘のよう…

いちばん近くて遠いひと56

タバコの話を。 成人してだいぶん経ってからタバコを吸うようになった。 ちょっとしたことで脳内にプチパニックを起こすわたしは、 逸る気持ちを諌めるために、緊張する場面に向き合う前に一服する。 深呼吸をして体勢を整える儀式のようなものだ。 付き合い…

「あきゅらいず」使ってみた話

毎日更新のライン漫画を読んでいる。 広告を視聴すると翌日更新分が先読み出来たりする。 なので、せっかちなわたしはよく、広告を視聴してしまうのだが、そこでシツコイくらい流れてくる「あきゅらいず」という 基礎化粧品コマーシャルと出会った。 商品の…

いちばん近くて遠いひと55

特に理由はないけれど いつしか彼の領域となっているソファに座っている。 隣にいるからといって 触れ合うわけでも話をするわけでもない。 ただいるだけ。 彼は彼でスマホを触ったりゲームをしたり わたしはひたすら漫画を読んだりして 各々の世界に浸ってい…

いちばん近くて遠いひと54

日付が変わる1時間くらい前に バイトから彼が帰ってくる。 がちゃっ、と玄関の鍵を回す音がすると 胸がぎゅっ、となる。 これは今のような無言大会になる前からの事。 仲良くしているときも わたしは彼の帰宅の度に胸がぎゅっと締め付けられ、身を竦める癖…

いちばん近くて遠いひと53

話はいいです そう、返信がきて、なんというか 折れそうな気持ちが、ポキっとは折れず 折れる筈のそのポキっ、の本体そのものが 形状を変え、曲がったまんまになったような。 ポッキーがグミに変わった、という感じ。 相手の気持ちが読めないときに 自身と同…

夢記録

長い時間の運転に疲れたか、夕寝してしまった。 情緒乱れ気味なこの頃、たまに 後味しっかり残る夢をみる。 水路に子供が仰向けで流れてくる場所があるのだ、と誰かしらに教えられ、 車を走らせてかけつけると 坂道から下ったS字の道路の脇を沿う、水路とい…

いちばん近くて遠いひと52

なんとなく限界だ、とおもい 昼過ぎに家を出た。 ソファに横たわる彼に いってきます、の声をかけることもせず 扉を閉めてでた。 2時間ほど徘徊したら帰るつもりだったのに どうしたって帰る気になれず おもいたって、遠出をするけれど 帰るから心配しない…